おしまコロニーの機関誌「ゆうあい」は、毎月、御家族の方々をはじめ、全国各地の施設・関係機関、団体等に配布されております。多くの方々の寄稿文、実践活動やイベント、エピソードなどを交え、みなさまに近況をお伝えしております。

 

2015年10月号


法人重点課題の取り組み
その1 地域生活・日中活動の充実


   ワークセンターほくと
     園長 小黒 康廣
(地域生活、日中活動検討委員)

社会福祉法人侑愛会(以下おしまコロニー)では、平成二十六年四月から平成三十一年三月までの五カ年の期間における法人第三期五カ年運営計画を策定しました。「法人の支援を必要としている全ての方々が、地域で安心して暮らせるよう支援する」という法人使命を遂行するために、運営計画には以下の課題が策定されました。①重点課題、②支援の質の向上、③人材育成、④財務です。①の重点課題は、特に緊急性の高い課題を取り扱い「地域生活・日中活動の充実」がその一つです。

おしまコロニーのこれまでの変遷を振り返ると、児童期から成人期支援の原点は、当別地区の児童施設おしま学園の開設(昭和四十二年)に始まります。以後各成人施設の設立が進み、おしまコロニーの生涯支援の源流がここにあります。当時、知的障がいを持つ方々の生活の場は、大規模入所施設が主流であった福祉施策の時代にあって「施設から地域へ」を理念に未認可通勤寮(はまなす寮/昭和四十六年)がスタートしました。以来、多くの施設入所者が一般就労を軸とした地域生活を実現しました。

その後、特別支援学校等卒業後に一般就労が困難な方々や、加齢により一般就労からリタイアするグループホームの方々の地域生活や家庭生活を支えるための福祉的就労の場として、多くの授産通所系の日中活動事業所が整備されました。それが、石川地区・七重浜追分地区・久根別地区という三地区において、それぞれが独自性を持ち、一部実態に合わせ機能分化しながらも拡大してきました。

一方、障がい者福祉制度に目を向けると「地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律」(平成二十四年)が公布され、翌年に「障害者総合支援法」(平成二十五年)の施行により、家庭生活の維持やグループホームの充実を主とする地域生活支援の質と量の拡充が求められてきました。

このような歴史と時代背景において、現在のおしまコロニー各地区では、利用者の方々の「加齢化・高齢化への対応」「発達障がいと重度の知的障がいを伴う方々の地域生活移行」また「新規利用者の受け入れ」といった共通課題に直面しています。おしまコロニーは歴史的に当別(入所施設)から地域へ(街へ)という縦の機能連携を主軸としてきましたが、その流れは減速傾向にあります。一方で多様化する障がいへの支援の専門性向上や、高齢化の加速に対する地域生活、日中活動のあり方等、将来的なサービス提供の保障に、各地区の自己完結的手法では支援の質と量が追いつかない危機感を抱えています。新規の施設整備と人材確保が際限なく進められれば良いのですが財源的にも限りがあります。

このような現状に対する重点課題への取り組みを具体化するために「おしまコロニー地域生活・日中活動検討委員会」が平成二十六年四月に組織されました。各施設・事業所の現状と課題の整理と情報共有、また今後の効果的効率的な施設整備及び施設・事業所間の連携強化についての計画策定が、この委員会のミッション(使命)となります。

初年度の委員会でまとめた「地域生活・日中活動プラン」で浮かび上がった共通課題は以下のとおりです。①高齢化の客観的・時系列的実態把握、 ②新規利用希望者の実態把握、③高齢化に備えたデーサービス機能(介護予防・生活機能向上・余暇、生き甲斐支援等)をもった日中活動の創設の必要性、④自閉症の方々の地域生活移行プランのあり方、⑤おしまコロニーにおける各施設・事業所の機能整理と変革、そして連携強化(現状で出来る連携とは何か)。以上五点を主に、平成二十七年度以降も更に具体的計画に落とし込んで行く作業が進められています。

新たな時代に向けた「おしまコロニー機能共同体」のあり方が、今、問われています。

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